人の心


 ある日のいつものレッスンでした。いつものようにレッスンをしていたんですが何かおかしい。自分はいつもと変わらないし・・・生徒は頑張っているし。

 うーん、何なんだろこの空気は・・・。

 でもそれは初めて感じる空気ではなく、何度か経験のある空気でした。
レッスンは進み、そしてハンドテクニックからドラムセットへ。

「じゃあ、グルーブの譜面やろうか」
「はい。」

と、グルーブ(この時はかっちょいい8ビート!!)をたたき出した瞬間、この空気の原因を理解しました。

 あー、なるほどね!!


何でか分かります?

そう!彼にグルーブを全く感じなかったのです。先週はあったのに!!
音楽というのはダイレクトに心が反映されるもの。
おそらく彼の普段の生活の中で何かネガティブなことがあったのでしょう。
すぐに演奏をやめさせ、聞きました。

「どうした、何かあった?」
「はい、実は・・・」

実は・・・なに?もしかした失恋!?ていうかそれしかないでしょ!
恋の相談、いつでも乗るよー!!
え、何、違うって。ん、やっぱりそう・・・ってどっちだよ!!


そう、私が言いたいのは、恋の話ならいつでもしてください。待ってるよ!

ではなく、先ほどにも書いたように音楽は心をダイレクトに反映するもの。だから心がネガティブならば音もネガティブになってしまうのです。だから、音楽に対して真摯に向き合うことは、それは自分と向き合うことになります。音楽は表現です。それを表現するには自分というものを知らなければならないのです。
つまり素晴らしい音楽家は、素晴らしい人格者でもあるのです。

私は彼を落ち着かせ、無音の中、もう一度ドラムを叩かせました。あまり感じることのできない緊張感でした。彼は少し間を置いた後、意を決したように叩き始めました。必死に自分と向き合っていました。その時の演奏がどうだったかは・・・私だけが知っています。

ちなみに、恋?にやぶれた彼、その次の週は素晴らしくいいビートを叩いてくれました!
[PR]

by tribalance_ds | 2007-01-18 21:55 | その他  

<< アメリカ留学記 生活編その4 レコメンド ザ ミュージック!! >>